「常勝集団のプリンシプル」を読んで3

3度目の登場だが、「常勝集団のプリンシプル(自ら学び成長する人材が育つ「岩出式」心のマネージメント)」岩出雅之著、日経BPを読んだ。

 

この本の中で、印象的な岩出監督の名言がまだまだいくつも見られる。

 

僕が印象に残ったものの中に、

大学選手権の最終メンバーを決める時に、2軍・3軍からも1名ずつ選抜してベンチ入りさせるというのがあった。

こういったみんなから認められている苦労人をベンチ入りさせることの効果は、やはりチームが活性化され、部をまとめる上で非常に大切なことだなと感じる。

 

実力主義だけでは、決してメンバーには入れないが、その年のチームとしては無くてはならない最上級生の存在というは、どんなチームでもよくあることだと思う。

そういうメンバーをきちんと評価して、最後の大事な試合で背番号を与えるということによって、本当に励みになる選手がたくさんいると思う。

 

記憶に新しい通り、大相撲7月場所の優勝も照ノ富士であった。たとえモンゴル勢であっても、序二段まで降格した元大関の奇跡の復活優勝となれば、日本人力士よりも本当に大勢の大相撲ファンが照ノ富士を思わず応援していたと思う。

やはり、苦労をしてきた人が報われる社会というのは、世の中を平和にさせてくれる。

 

岩出監督自身も、大学を卒業し、高校のラグビーの監督ができるようになるまでに10年かかっている。

その前は、バスケットボール部の顧問であったとのこと。しかも、母校でも特別な強豪校でもないところからの出発であったという。

でも、その経験が活きたと書いている。

 

人間、どんな環境であっても、その環境でベストを尽くそうとすることが大切であると言えるし、それを証明してくれた人を見ると、本当にそのことが納得できる。

 

僕自身も、不本意ながら伊豆長岡に単身赴任で行き、医局の派遣先としては最も過酷な状況下であったが、4人の医局員みんなで色々工夫しながら、自分たちなりに一所懸命に頑張ってみた。その結果が「医師の働き方改革」というものに繋がっていった。

 

新型コロナウイルス感染症の影響で、全く思うようにならない状況に追い込まれている人も少なくないかもしれない。しかし、そういった状況の中でも、とにかくベストを尽くしてみることで、将来思わぬ展開に発展していく可能性もある。是非、簡単に諦めずに、今できることを必死にやり続けていってほしいと思う。