新聞のスポーツ欄

いよいよ「ステイホーム週間」が始まった。本来であれば、ゴールデンウイークで様々な行楽地に多くの方が出かけていく予定であったであろう。それが一転して、本当に今年は、全く予想していなかった事態がどんどん長期間化していっている。

 

そして、テレビや新聞を見ていても、コロナウイルス感染症の影響で重苦しいニュースばかり。普段であれば、そういった時でも、日々スポーツのニュースを見れば、少し気分が晴れる思いがする。

ところが、今回はそのスポーツでさえも一切中止となっている。これは、毎日のことなので、長期化すればするほど思った以上に心理的に重くのしかかってくる。特に男性の場合、同様の思いをされている人は多いのではないだろうか。

ある時、イチロー選手がこんなようなことを言っていた。「毎晩同じ時間帯にスポーツニュースが流れている。僕らが活躍することによって、その日嫌なことがあっても気分転換できる、そういった役割もスポーツ選手は担っているのではないか」。全くその通りである。

 

そのスポーツも、本当にいつになれば開催できるようになっていくのか…。

今や唯一、その日の結果を見ることができるのは競馬だけである。その競馬も無観客開催。

開催場所は、当初予定していた通りなので、毎週開催場所は異なっている。そうするとどうしても人と馬の移動がある。この点について懸念を抱いている方もおられるであろう。

ただ、僕自身としては、甘いかもしれないが、この唯一のスポーツ欄に掲載される競馬だけは、関係者内に感染者がでないのであれば、もうしばらくこのまま続けていただければと考えてしまう。

正直、息が詰まり、かなり世の中全体としてフラストレーションが非常にたまっているこの時期に、数少ない息抜きの場面を作れる「場」を残しておいてほしいと思う。

そういった意味では、前回の「大相撲」も天晴れだったと思う。普段聞き取れない行事の声や、力士同士がぶつかる生々しい音は、ある意味新鮮であった。

 

新聞でも、普段であれば週明けは2ページ分ぎっしりとスポーツ欄で埋め尽くされているものが、最近は半ページ程度となり、しかも話題はほとんどコロナ関連。

プロのトップアスリートにとっては、最も人生の中で輝いている時期をアピールできずにいる選手も多いと思う。そして、各競技の「甲子園」「全国大会」を目指したりしている学生達も、特に最後の年がこのような形で終わってしまったりすると、本当に無念でしかないと思う。

また、毎日の生活の中で様々なスポーツにおける熱いドラマが繰り広げられる環境が整えられるように、このゴールデンウイークは「ステイホーム」せざるを得ないのかと、改めて思わされる。

お互い、頑張っていきましょう!