紅葉の永観堂

先週金曜日、仕事を終えてから京都に帰省した。土曜日の午後から大阪で仕事があったからだ。

すると、父親がテレビで天気予報を見ながら、急に「明日の朝一番で永観堂に行こう」と言い出した。僕としては、少し寝坊できると思っていたので、不意打ちの提案だった。ただ、父親はまだまだ健脚とは言え、80歳を超してきたので、行けるうちに行っておこうと、すぐに思い直し、早起きすることに決めた。

 

紅葉シーズンの週末の京都は、ご存知の通り、毎年観光客で溢れかえっている。このため、地元民としては週末に観光スポットに行くことは極力控えている。それでも行くとなれば、開門が9時であるため、最低でもその時間に間に合うように行くしかない。何とか慌てて支度をして両親とともに永観堂に9時に到着したのだが、門前はすでに人とタクシーと観光バスでごった返していた。すでに1000人くらいの人がいたと思う。結局入門のために20分近く並ばざるを得なかった。

京都の観光名所の寺社仏閣の拝観料は高い。永観堂も一人1000円だった。ということは、開門して30分もしないうちに「1000円x 1000人で…」と、下世話な計算をついついしてしまった(苦笑)。

 

一旦、中に入ってみると、流石に京都でも有数の紅葉の名所で「紅葉の永観堂」と言われるほどの、放生池の周りに数多くの艶やかな紅葉が彩り、しかもこの日は見事なまでの快晴で、その青空との対比がまた素晴らしかった。

 

社会人になってから、この紅葉のシーズンに帰省したのは、自分の結婚式以来だと思う。このため、永らく京都の紅葉を堪能することは全くできていなかった。やっとこの歳になって、少し余裕ができて、また、歳を取り、こういった風情の良さがやっと分かるようになってきたので、本当にちょっと無理してでも早起きしてよかったと思った。両親も久しぶりだったようで、よい機会になったと思う。

 

ただ、非常に混んでいたため、予想以上に時間もかかってしまったため、新大阪まで初めて新幹線で行くこととなった。新幹線だとたった13分で到着。しかも、携帯アプリからJR東海のEX予約で自由席を予約したところ、料金も1440円だった。この値段、永観堂・南禅寺周辺から京都駅までのタクシー代より全然安いので、これまたちょっと驚いてしまった。