ほぼ2試合連続の完全試合

テレビ東京が急遽、佐々木朗紀の試合を生中継するということで、ちょうどタイガースも逆転されたこともあり、チャンネルを替えてみた。

 

すると、まだ試合は中盤であったが、すでに異様な雰囲気を醸し出していた。その理由はもちろん、佐々木投手がまたもやパーフェクトピッチングを続けており、しかも誰も打てそうな気配がほとんどないことを、みんなが悟っていたからだと思う。

 

今までであれば、160㎞/hという表示が電光掲示板に出た時には、それだけでニュースになっていたのだが、直球を投げれば160㎞、フォークでも150㎞が連発されれば、誰もがもはやスコアボードを確認してもだんだん無感覚になっていくようであった。それを常識にしてしまったこの投手は、その穏やかな表情とは裏腹に、バケモノか、はたまた宇宙人とでも呼ぶしかないような、異次元の人であった。

 

マリーンズの選手たちも、絶対にエラーが許されないという悲痛なほどの緊張感が感じられ、ある意味、優勝を決める一戦よりも、プロ野球の歴史上初というプレッシャーの方が勝っているのではないかというくらいの緊迫感があった。

 

前回のオリックスもそうであったが、対戦相手も、いわゆる汚い手を使ってでも、何が何でも完全試合を阻止するといったことはせず、正々堂々と対峙していたのが、非常に清々しく感じられた。

新庄監督も、むしろ完全試合に屈する経験を選手たちに味わってもらうことが、将来に繋がっていくとすら考えていたのではないだろうか。

そういった考えすら起こさせるくらい、本当に本当に素晴らしい投球内容であった。

 

結果はご存知の通りだが、僕自身も、8回での降板は、日本球界の宝を大事に育てるという意味合いでは、大いに納得するところがあった。

ただ、井口監督やロッテチームに対して、試合途中から、大変納得できないなと感じるところがあった。

それは、とにかく1点を取るという執念である。

結果が示したように、結局は1点が取れなかったばかりに、少なくとも2試合連続のノーヒットノーランさえも逃してしまった。

もし、8回までに1点さえ取っていれば、9回もマウンドに上がっていたかもしれない。

 

ロッテ側には、何度か1点取れるチャンスがあった。その時に、死に物狂いの執念を持ってチームが点を取るんだという思いで一丸となっていれば、こんな煮え切らない結末にはならなかったのではないだろうか。

あまりにも、守備に意識が行き過ぎて、是が非でも勝ってあげないといけないということに意識が向かわなかったところがあったように思えてならない。

ましてや、オリックス戦のように大量リードしていれば、もっと気楽に投げさせてあげることも可能であったと思う。

 

ただ、今シーズン、まだまだ完全試合を達成する可能性を十分秘めている。

プロ野球史上、本人を入れて16人しか達成していないのに、今シーズン、正直、何回それを達成してしまうのであろうかという、今までではあり得ない期待さえしてしまう。こんなレベルのことを考えるのは、野球マンガでもかなり面白くない内容であるくらい馬鹿げたことであるが、これがリアルで起こってしまうというところに、この凄さがあると思う。

 

是非、またああいった素晴らしい見事な投球内容で達成してもらいたいし、将来、メジャーリーグでも必ず完全試合をしてくれるだろうと、多くの方がすでに期待し始めているのではないだろうか。