SWIFTアドレスと聞いて

海外での仕事を多くされている方々からすると、馴染みがあるのかもしれないが、SWIFTアドレスと言っても、僕らにはピンと来ない。

 

このSWIFTアドレスは、「SWIFTコード」や「BICコード」とも呼ばれ、世界各地の銀行を特定するために、SWIFT(国際銀行間金融通信協会)が定めた金融機関識別コードを指すらしい。

ウクライナ問題にあたり、ロシアの財政的締め付けのためにSWIFT addressがニュースで話題になっていた。

 

僕自身、一度だけ、このSWIFTアドレスがよく分からずに、困ったことがあった。

それは、まだ入局して間もないくらいの頃に、教授から英語の総説を書くように言われた。たいした文量ではなかったのだが、英語が全く苦手な自分にとっては、先輩方に色々とお世話になりながら、相当悪戦苦闘して、何とか書き終えることができた。

 

その後、原稿料は僕がもらってよいと言っていただいたので、必要書類に記載していた。すると、そこにSWIFT addressと書かれた箇所があった。

 

どうも銀行の番号を記載するらしいのだが、日本の大手の銀行の番号すら全く分からない。

医局で詳しい人もおらず、仕方無く銀行に問い合わせてみた。しかし、総合窓口みたいなところでは、よく知らないらしく、それなりにたらい回しになり、「大手銀行なのだから、もうちょっと頑張ってほしい」などと思ったりした。

 

そんなことで、印象に残っていたSWIFTアドレスなのだが、今回のロシアの件を見ていると、やはり国際社会的には重要な役割を果たしていることが分かった。

ウクライナの報道を見ていると、本当に気の毒でならない。戦争の恐ろしさや、住み慣れた町が廃墟となってしまう悲しさを、直接戦争を知らない世代の我々は、まざまざと知らされた思いである。

そして、自分達の無力さにも愕然とする。こういった大変な思いをされている人達を目の当たりにすると、ガソリンや食料品などの物価高騰などについては、我々も、しばらくはグッと我慢せざるを得ないと思う。