9月 2018

今シーズンは、例年になくプロ野球で活躍した選手の引退発表が目立っている。

その中でも、私自身、非常に印象的なのは中日ドラゴンズの浅尾拓也投手である。

私は関西生まれ・関西育ちなので、ドラゴンズファンではないのだが、まさしく「敵ながら天晴れ!!」の選手だった。

 

一見、とても速球勝負できるような風格を感じられない華奢な体にもかかわらず、当たり前の様に150km/hのストレートをガンガン投げていた。

また、その投球フォームも、タイガースの藤川球児投手のようなしなやかなフォームではなく、あたかもピッチングマシンのようなテークバックが小さく腕の振りが速いスリークォーターで、変化球も素晴らしかった。

 

この夏、テレビでイケメンのプロ野球選手をアンケート調査していたが、ダルビッシュ有投手などを抑えて1位に輝いていた。女子ファンからは「浅尾きゅん」と呼ばれていたそうだ。

 

華奢でジャニーズレベルのイケメンにもかかわらず、高校時代に投手へ転向する前にやっていた捕手の投げ方といった意外な投球フォームで剛速球を投げる。そして、2011年には年間防御率が0.41と超驚異的な数字で、セットアッパーとして初めて年間リーグMVPに輝いた。

そして、出身高校・大学は強豪校ではなかったにもかかわらず、コツコツと実績を積み上げて、プロの世界で開花させた。

 

正直、当時、自分の息子がプロ野球選手カードを集めていたのだが、浅尾投手のカードを当てた時はちょっと喜んでしまった。

 

引退会見では、「悔いは本当にない。幸せな野球人生を過ごせた」と笑顔で語っていた。本心はもちろんわからないが、優勝当時の落合監督からは、「浅尾と岩瀬でやられたら仕方ないんだから。それだけ2人を信頼している」と絶大な信頼を寄せられた名投手。本当にお疲れ様でしたと言いたい。

今週、とうとう長袖に袖を通した。この夏は暑かったので、ずっと半袖で通していたが、この急な冷え込みに耐えかねてしまった。

 

私自身、年々寒いのが苦手になってきており、これからどんどんその時期が近づいて来るのかと思うと、少なからず憂鬱な気持ちになってしまう。

そう言って、薄着にしてしまうと、子供の頃からすぐに風邪を引いてしまっているので、本当に気を付けなければ…。

 

外来をしていても、風邪を引いて受診される人が増えてきた。今年はインフルエンザの流行も早いかもしれず、また冬場は忙しくなってしまうのだろうか。

 

この夏は、あまり傘をささなくてもよかったが、連日傘も必要な日が続いている。

自分としては、上着や傘など、移動時に必要なものが増えるので、例年の様に忘れ物をしないよう、厳重に注意していきたい。

東京都、千葉県を中心に先月から風疹の患者数が増加してきており、国立感染症研究所 感染症疫学センターによれば、2018年9月19日時点で今年に入ってからの累計患者数は496人となり、昨年1年間の5倍を超えたとのこと。

 

今回の特徴は、患者は30~50代の男性が目立つこと。この世代は、風疹を予防するワクチンが定期接種になっていなかったなどの理由で、免疫が十分ではない人が他の世代よりも多いと言われている。

 

大人が風疹に感染した時に、注意しなければならない点の一つは、先天性風疹症候群の疾患を抱える赤ちゃんのことである。妊娠初期に風疹にかかると、母親から胎児へ胎盤を介して感染し、先天性風疹症候群を起こすことがある。 5年前に風疹が大流行した時には、都内で16人の 先天性風疹症候群の患者が発生した。

 

実は、私自身、幼稚園の頃に風疹に罹患した。ちょうどその時に母親が妊娠しており、結局流産した。

私は1人目の子供であったため、その後もなかなか兄弟ができずにいた。妹が生まれたのは私が小学校4年生の時で、10歳離れた兄妹である。

当時、同級生や先輩などに色々冷やかされたこともあった。ただ、冷やかしていた連中が風疹と関係があったとはもちろん知るわけはなかった。

 

実際に、今年の流行では30~50代の男性の罹患者数が多い。奥さんが妊娠初期であれば、非常にデリケートな問題ともなりうる。そういった問題を予め避けるためにも、是非ワクチン接種を前向きに考慮していただきたい。

今月、以前から気になっていた漫画「うつヌケ」(田中圭一 著、角川書店)を読んだ。

これは、ギャグ漫画家の著者ご本人が長年にわたり「うつ」で闘病生活を送ってこられ、色々と試行錯誤されながら克服されてきた闘病記でもある。

 

さらに、多くの「うつ」を克服された方々をインタビューされ、それを読み切り型の漫画スタイルでご紹介されている。

その企画力だけでも、非常に興味深いのだが、さらに「うつ」といっても色々なバリエーションがあるといったことも紹介されている。

 

漫画であるため、非常に読みやすいので、是非お勧めである。

 

唯一、かなり手塚治虫調の漫画なので、当時の手塚アニメと被ってしまうところがあり、絵だけを見ていると、つい「うつ」以外の話しが展開されていくのではないかと、私としては、少し頭の中で混乱を起こしてしまうところが正直あった。

しかし、話題にもなっただけあって、リアルな「うつ」を題材にした、そして今困っている人の助けにもなる、産業医としても貴重な推薦図書の一冊であると感じた。

国立がん研究センターが今月11日、3年生存率を初めてまとめた。

これによると、2011年に全国のがん診療連携拠点病院でがんと診断された患者の3年後の生存率は、がん全体で71.3%だったとのこと。

 

拠点病院のうち268施設の患者約30万6千人を分析。主要な11種類のがんについて、がん以外の死亡の影響を取り除いた「相対生存率」を算出した。治療成績を評価する指標として同センターはこれまでに5年や10年生存率を発表しているが、3年生存率は短期間で集計できる利点がある。

 

08~09年に診断された患者の5年生存率も公表。全体の生存率は65.8%で、08年単独集計の65.2%と比べるとほぼ横ばいだった。詳しく調べると、患者の約半数を占める70歳以上では、がん以外の死因が多いことが分かった。心臓病や糖尿病などの持病などが原因と推測される。

 

継続的に分析することで、新しい薬や治療の効果を早く把握できるようになり、がん対策に活用できるとしている。

 

また同センターは、施設ごとの患者数などを閲覧できる検索システムを開発。「がん情報サービス」のウェブサイトで公開した。患者の病院選びに役立てるのが目的。

 

 

膵臓がんの3年生存率は15.1%と、5年生存率が低いがんは3年でも低い傾向がある。

また、肺がんが49.4%、食道がんが52.0%、肝臓がんが53.6%と比較的低い結果となった。一方、前立腺がんは99.0%、乳がんは95.2%、子宮体がんは85.5%と比較的高かった。

 

ただし、この指標を見る時に注意点もある。それは、患者の年齢や病態が病院ごとに異なるため、治療成績の比較には安易に使えない。

病院のスタンスにより、手術できる患者だけを執刀するがん拠点的な役割を果たす病院もあれば、逆に地域に根差した病院であれば、治療困難である可能性があるのは十分承知の上で、手術を行ってくれる場合もある。

 

いずれにしても、こう言った客観的なデータを示してもらえることは、様々な人にとって非常に有益な情報であるといえよう。

 

今月、久しぶりに伊豆長岡に行ってきた。

医局の後輩が長岡での任期を終え、東京に帰るとのことで、送別会に参加した。

 

伊豆長岡にいた頃は、長岡も沼津も地理的に大して変わらないと思っていた。しかし、毎週沼津に行くようになり、沼津の視点から見てみると長岡はちょっと離れた普段行かない場所と思えてしまう。

 

久しぶりだったので、当時そうしていたように、三島駅から伊豆箱根鉄道に乗り、幸いバスもすぐ来たので、伊豆長岡駅からバスにも乗ってみた。あまり久しぶりといった感慨はなく、いつもの光景のように感じたのは、自分自身ちょっと意外だった。

このバスは、都心部のバスに比べて社内の蛍光灯の数が少なく、LEDでもないため、社内があまり明るくない。それがレトロ感を醸し出している。僕自身は嫌いではない。

しかも、以前下宿していたバス停が近づくと、思わず降車ボタンを押しそうになり、ちょっと慌てた。

一度染みついた習慣とは怖いものだ。

 

また、看護師さんや薬剤師さんもおり、懐かしい話に花が咲いた。

大変な思いもしたが、何とか任期中やり通せたお蔭で、今でも当時の仕事仲間とはよい関係が保てているのかなと感じた。

今度は、あの無臭で透明の温泉にも入ってみたいものだ。

先週末の日本産業衛生学会全国協議会にて、「多職種で考える、産業看護職の存在意義~産業看護職の強みとは~」というセッションにも参加してみた。関心度の高さを感じさせるように、会場は超満員であった。

 

シンポジストとして、私も顧問医をしているリンケージ社の木村社長がまず話しをされていた。

その中で、産業看護スタッフが、経営者や上長を含め、様々な職種・部門とコミュニケーションをとり、社員一人一人のために台風の目となって、これらの人々を健康増進に巻き込んでいく必要があり、そして今の社会はそのことを大いに期待していると強調されていた。

私も同感で、産業看護スタッフのコーディネーターとしての能力が高いほど、その組織の健康増進のレベルが上がっていくであろうと、日頃感じている。

 

また、東京中央産業医事務所の佐々木規夫先生やNEC社の岩崎美枝保健師も講演されたが、いずれも、普段から社内のニーズを拾い上げて、円滑に周りの人達と調和を図り、健康と労働能力が上がるために上手にコミュニケーションをとっていく必要があると強調されていた。

 

感想として、一つ気になったのが、その他の講演やポスター発表も見てみたが、様々な形・スタンスでコミュニケーションが大切であると多くの方がお話しされていた。しかし、実際のコミュニケーション・スキルについては、具体的方法を提示することはほとんどなく、未だに当事者任せなところがあるなと感じた。

そういった意味で、メディカル・コーチングのスキルを習得しておくということは、自分自身にとっても、他人にきちんとコミュニケーションのスキル・手法を説明できるといった面でも、産業衛生の分野の中においても非常に有用なことであるなと改めて感じた。

是非、私自身もメディカル・コーチングを含めて、コミュニケーション・スキルをこれからも上げていける様に今後も頑張っていきたいと思う。

昨今、仕事の両立支援について、ご存知の通り、日本の中で具体的な対策が示され、関心も高まってきている。

この週末、日本産業衛生学会全国協議会に参加したところ、「治療と仕事の両立を実現するために何が必要か?」というテーマで、何名かのシンポジストがお話しをされた。

 

まず、神奈川産業保健総合支援センターの渡辺哲先生が、「神奈川産業保健総合支援センターの取り組み」をご紹介された。

このセンターでの両立支援の内容として、事業場向けのセミナーや個別訪問支援、労働者と事業場との個別調整支援、神奈川県内の4医科大学との連携など、様々な形で支援をされていることがわかった。

 

また、東京慈恵会医科大学の須賀万智先生が、今年度に「療養・就労両立支援指導料」等が診療報酬改定で導入された後、病院内で両立支援を開始された事例を報告された。

積極的に両立支援を開始されている慈恵医大でも、まだ10例ほどしか症例がないとのこと。ただ、その具体的な内容を聴けたことも参考になったし、どういう風に取り組んでいくべきかという、考え方も教えていただき、大変参考になった。

 

今後、特に中小企業の労働力不足が叫ばれる中で、この様に医療者のサポートがなされることにより、一人でも多くの労働者が、両立支援を受けながらでも、働き続けやすい社会にしていければと改めて感じた。

今週、高校・浪人生時代に大変お世話になった、当時の家庭教師の先生と久しぶりにお会いして、お酒を酌み交わした。

 

現在は化学系のメーカーで働かれているのだが、京都の大学・大学院でも化学系の研究をされていた。一方の私は、当時完全に落ちこぼれていた。それを何とか救っていただいて、無理だと諦めていた医学部にまで入れていただいた恩人でもある。

 

お互いの子供の話しなどのプライベートなことから、それぞれの仕事関連の話まで、ざっくばらんに色々な話しができて、非常に楽しかった。

特に、当時の苦労した時期を知っていただいている人だけに、包み隠さず本音で話しができるのが大変有り難い。

 

だいぶ会社内でも偉い方になってきておられるので、恐れ多いところもあるが、今後も是非仲良くさせていただきたいと思っている。

今週、産業衛生分野の第一線でご活躍されている、浜口伝博先生(ファームアンドブレイン有限会社 代表)のご講演を聴かせていただいた。タイトルは「産業医活動の進め方」という総論的なお話しであった。

 

非常に印象的だったのは、「働くことで不幸にしてはいけない!」という言葉だった。

そして、そのために我々産業医はどういった役割を果たせばよいのかということを、ご講演を聴いた後にみんな(産業医の先生方)でディスカッションもした。

申し訳ありませんが、内容については、今回は詳しく申し上げられません。内々の会であったため…。

 

ただ、産業医だけでなく、会社外の悩みについても相談できる「産業ソーシャルワーカー」といった職種を、働く人達のために今後活躍していってもらえたらとの構想もおありとのこと。

 

私自身も、働くことで不幸になる人がいない様に、微力でも役に立てるように少しずつ頑張っていきたいと思う。