9月 2020

今月14日の日本経済新聞夕刊にて、「学校のウサギ もう飼えない 働き方改革で教員頼れず、地域ぐるみで世話模索も」という記事があった。

「ウサギの世話で土日も学校に通わなければならず、体力的につらい」とのコメントもあった。このため、「教員の負担軽減のために飼育をやめる学校が相次いでいるという。児童らが命の大切さを学ぶ貴重な場所でもある校庭の小屋。教員に頼らず、飼育を続けることはできないか、地域を巻き込んで模索する動きも出ている」とのこと。

 

もちろん、子供達に生き物の大切さを伝えることは、情操教育の上で非常に重要な要素の一つであると言える。

しかし一方で、文部科学省は昨年1月、教員の残業の上限を月45時間とするガイドラインを示している。そういった中で、本来の業務だけでも達成が難しいところに、週末の生き物の世話まで教員たちに任せっきりにしておくのは、今の時代、無理であろう。

 

今後、部活動やこういった生き物の世話といった、広い意味での課外活動の運営方法の見直しを、大幅に行っていく必要があると言える。

ただ、なかなか収益に繋がるようなものではなく、そうかと言って、子供達のためには是非、こういった課外活動を継続いってもらいたいという思いもある。

 

そういった意味では、今までのように何でもかんでも教師の方々に押しつけてきた業務を、地域や学生ボランティアといった、新たな役割を担ってくれる人達を受け入れて、上手に継続的な運営が行っていけるように、各地域で真剣に考えていく必要があると思う。

そして、実際にそういった活動が、各地域でも広がりを見せつつもあるようだ。

 

こういった観点から見ていくと、学校の先生の働き方改革は、もしかしたら「医師の働き方改革」よりも

大変なのかもしれない。だからこそ、これからは様々な形でサポートしていくことを考えていく必要があると思う。

今月15日の日本経済新聞夕刊にて、「米1~6月のレコード売上高、CD超える 巣ごもり 家でじっくり鑑賞」という記事があった。

「米国で2020年1~6月期のレコードの売上高が1980年代以降で初めてCDを上回った。音楽配信サービスの普及でCDの販売が低迷する一方、新型コロナウイルス禍で家庭でレコードをかける人が増えている」とのこと。

 

21世紀になって、こんな現象が起こるとは、誰が想像しただろうか?

確かにCDが1980年代に席巻し、レコードをものすごい勢いで抜き去っていった時は、やはり「一抹の寂しさ」を感じたものだ。

そして、初めてCDを聴いた時に、レコードに比べ、どことなく冷たい他人行儀な音の印象を受けたことを今でも覚えている。

 

当時、僕は高校生で、吹奏楽部の部員達と喧々諤々、「レコードか、それともCDか」といった熱い議論をしていた。

やはり、両者ともに、メリット・デメリットがあり、一長一短であったのだが、結果的には小さくて便利なCDがレコードを凌駕していった。

 

当時は、あまりよく分かっていなかったが、CDはレコードよりも録音されている音域が狭く、それが聴いていて、音の深みを感じさせず、何となく他人行儀なよそよそしい音楽として感じられてしまう原因になっていたということのようだ。

 

ただ、時代はさらに大きく変化し、記事によると、

「CDの販売が減少している最大の要因は、音楽配信サービスの普及だ。消費者はCDを購入せずに、音楽を聴くようになっている。配信サービスは20年1~6月に12%増え、売上高は47億9700万ドルと楽曲全体の約85%を占めた」とのこと。

 

確かに、今や音楽配信サービスであれば、スマホの中にどんどん楽曲を入れていくことができ、CDを大量に保管する必要すらなくなってしまった。しかも、ハイレゾで聴けたりして、CDよりも音質が格段に良くもなっている。

 

ただ一方で、レコードの売り上げが伸びてきていることも驚きである。

もちろん、DJ達の活躍によるレコード消費も大きいと思う。それに加えて、おじさん達の「かつての音楽をもう一度レコードで」という思いの、思いの外熱い思いがあることが、この数字を見て感じられる。

やはり、80年代までの音楽は、僕自身も少々面倒くさくても「時にはレコードで聴きたい」と思ってしまう。

 

実は、僕の家にもレコードプレーヤーがしまってあると思う。引っ越して来た時にレコード針を歪めてしまって以来、使わなくなってしまった。レコードも何枚かは残っているので、この記事を読んでしまうと、いよいよ自分も「巣ごもり用」にレコード針を買いに行こうかという気になってきた。

 

新型コロナウイルス感染症の影響で、奇しくも日本においても在宅勤務やテレワークが急激に常識となってきており、それに伴い、企業内での評価方法もこれに合わせて変化をせざるを得ない状況に急速に変わりつつある。

 

在宅勤務やテレワークが進めば、毎日決まった時間に出勤する必要もなくなり、別に残業しなくても、効率よく成果をしっかりと上げていけば、自身の評価が高まるという社内環境に大きく変化が起こってきている。

 

こうなると自然に、年功序列の必要性はなくなり、優秀であれば年齢に関係なくどんどん登用され、その職務に対して評価や値段が決まっていくスタイルに変化していく。

これを、「ジョブ型」の働き方と言うそうだ。

 

では、これまでの日本特有の年功序列の働き方はと言うと「メンバーシップ型」と呼ぶらしい。今回、私自身は初めてこの呼び方を知った。

「入社時の雇用契約は、会社の一員になる資格(メンバーシップ)を得る意味があります。職務を限定せず、様々な仕事を経験することで能力が向上するという考え方を採っています。勤続年数をもとに昇給する年功型の賃金制度にもこの考え方が表れています。企業にとっては長期的な視点で社員を育成できる利点があります」(日経新聞2020年8月17日夕刊)。

 

高度経済成長期のような、どんどん経済の発展とともに会社員の給与も倍増していくような時代では、この「メンバーシップ型」の雇用体系は非常に上手く機能していた。

しかし、バブル崩壊後の日本にあって、爆発的に経済が発展していくこともなくなってしまい、国民みんなの所得が倍増するようなことも望めなくなった。

そこに、今までにないくらいの激変していく時代の流れも加わり、年長者であれば必ずしも成果を上げられるというような労働環境では全くなくなってしまった。むしろ、時代の変化に置いてきぼりにされ、「老害」であると、若い人達から後ろ指を指される市中も増えてきているのかもしれない。

 

さらに、女性の活躍や副業の推進などといったダイバーシティも加わり、今や「メンバーシップ型」の雇用体系は、今や非常にやっかいな足かせでさえあると感じている企業も少なからずあるのではないか。

 

これからの時代、優秀でやる気のある若い人が評価される会社でないと、あっという間に本気で「ジョブ型」の働き方で高く評価される企業に、そういった人材はどんどんと流れて行ってしまう。

そういったスピード感がなければ、むしろ大手企業であることの方がこの大変革の波に乗ることができず、弊害ばかりが露出して、経営が一層難しくなっていく、そういった時代に差しかかってきているとも言える。

 

新型コロナウイルス感染症が、この時代の急速な流れを一層早めたことは、間違いない。

今月2日の日本経済新聞夕刊に、気になる記事が載っていた。

最近、医療機関が運営するメディカルフィットネスが注目されているとのこと。

 

岩手医科大学附属病院の敷地内にも、専門的な各分野の民間組織と矢巾町がつながり、矢巾町の健康のために、メディカルフィットネスウェルベース矢巾という施設が誕生し、産学官がコラボした全国初のメディカルフィットネスジムということも、最近話題になっていた。

これは、町民や学生、そして健康チャレンジ事業に参加するか否か等で月額料金が変わってくる。健康増進にも貢献することとなり、非常に今時なスタイルであると思う。

 

私自身、順天堂医院勤務だった頃は、病院内にある健康スポーツ室に出向という形で5年以上勤務していた。このため、メディカルフィットネスの有用性と将来性については、以前よりずっと非常に強く感じている。

ただ、この健康スポーツ室は、都心の病院の建物内にある施設であったため、あまり広いスペースではなかった。このため、糖尿病教育入院患者や心臓リハビリ患者さん、そして特別会員の方といった、かなり限定された人しか使用できなかった。

しかし、医師の処方箋に基づき、順天堂大学スポーツ健康科学部の大学院で運動生理学を学んだスポーツトレーナーが、個別で運動指導を行ってくれるため、一人一人の患者さんにあったオーダーメイドでかなりクオリティの高い指導を行うことができていた。

 

話を戻すが、やはり、メディカルフィットネスの有用性は、一般のスポーツジムとは異なり、医師の処方箋に基づき、医師や看護師といった医療専門職の監修の中、安全にかつ、その人に合った運動法を指導してくれる施設であるのが特徴と言える。

これからどんどん高齢化が進むにつれ、高齢者の健康不安が指摘されるが、疾患を抱えた高齢者にとって、安易に一般のスポーツジムに行くことは、思わぬ事故になる可能性も秘めている。このため、こういった医学的な裏付けのある運動施設のニーズは非常に高いといえる。

 

また、「医師の働き方改革」の観点から言っても、今後、地域の医療を支えていくため、地方の病院では医療保険外の収入を増やしていく必要がある。この医療保険外の収入を得て、かつ、地域の住民の方々にも喜ばれることの1つに、「予防医学」が挙げられると思う。

メディカルフィットネスであれば、1次予防対策だけでなく、疾患を抱えた高齢者の2次予防対策にも極めて有用な手段となってくれる。

そして、そういった「元気で健康な状態を維持させてくれる病院」であれば、地域住民の方々にとっても、これからも安心してずっと通院し続けられる頼りになる病院ということにもなっていく。

 

そういった意味で、これからメディカルフィットネスが地域医療の活性化の起爆剤となってくれることを願う。

そしてさらに、メディカルフィットネスを利用して、地域の住民の方々が実際に健康で生き生きと暮らし続けることができれば、自然と地域の活性化にも結び付いていくと思う。そういった地域が日本各地にどんどん増えていくことが、これからの日本には強く望まれる。

今月2日から、幻冬舎ゴールドオンライン(GGO)というWebサイトに、「医師の働き方改革」関連の連載記事を掲載していただくことになった。

今後、毎週1回のペースで全20回を予定している。

 

僕は全く知らなかったのだが、このGGOは企業オーナー・富裕層を主要読者ターゲットとして運営されているサイトだとのこと。

このため、取り上げるジャンルは、企業オーナー・富裕層の関心が高い「相続・事業承継」「不動産」「海外活用」「資産運用」「税金」「生命保険」などだそうだ。実際には、世の中の経済から健康までさらに幅広く様々な内容が紹介されている。

そういった様々な分野の専門家が多数コラムを連載している情報量には、本当に圧倒される。

 

そして、医療関係も、特に医師向けに特設ページが用意されており、ここでも様々な診療科の先生がコラムを書かれている。

 

私も今回、有り難いことにこういった大きなサイトにコラムを書かせていただくことになったのだが、驚いたことに、Yahoo!やsmart newsでも検索することができるとのこと。

正直、半信半疑で昨日、Yahoo! Japanで「佐藤文彦」と検索してみた。

すると、佐藤文彦のニュースと出てきて、それをクリックすると、今回のGGOでのコラムタイトル「「医師の働き方改革」なぜ2年半で5時帰宅が実現できたのか」が本当に一番上に出てきた。

 

しかし、次の瞬間、その次の行を見てみると、「IR疑獄の秋元司衆院議員 3回目逮捕で二階派からも辞職勧告〈週刊朝日〉」というタイトルが出てきた。

もしやと思い、それをクリックしたところ、佐藤文彦容疑者等を通じて、秋元議員が口止め工作を図っていた疑いがもたれているといったような、最近ニュースで報道されている内容の記事が出ていた。

 

何ともシュールなタイミングだなと思わざるを得ない。そして、同姓同名であるからこそ、自分も日頃から気をつけていかなければと、身が引き締まる思いにもなった。

 

今まで、あまり「医師の働き方改革」についてはブログに書くことを控えるようにしていたのだが、今後は徐々に、そして熱くその辺りのことについても触れていければと思う。

 

新型コロナウイルス感染症に、近年毎年起こっている台風や大雨による大水害、そして地震に津波。

自分達の意のままにならない様々な災害で、日本中・世界中で人々は振り回されている。

 

地震のことを考えれば、地盤の良い場所に住んだ方がよいかもしれない。

水害や津波のことを考えれば、川や海の近くや標高の低い場所には住まない方がよいかもしれない。

新型コロナウイルス感染症のことを考えれば、あまり人口密度の高い大都市圏は避けた方がよいかもしれない。

また、停電が起こった場合、超高層マンションでは、階段の昇降だけでも大変すぎる等々、言い出したらきりがない。

 

一方で、これから人口も減ってくるし、オリンピックも終わったらいよいよ首都圏でも土地の値段は下がるのではないかなどとも、一頃言われていた。

 

そういったところに、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、思わぬ形で在宅勤務やテレワークが一気に身近なものになってきた。

 

こう考えると、毎日通勤せずに済むのであれば、何も都心部に暮らさなくてもよくなる。

そして、自宅でWeb Meetingなどする必要があるのであれば、家の中が丸見えの状態ではあまりにも恥ずかしいので、ある程度書斎的なリフォームもする必要があるのではないかと考える人も多いであろう。それであれば、郊外でもよいから少し広い家に住める方がよいとなるかもしれない。

 

また、これだけ災害が多いと、家やマンションの購入時にはハザードマップを見せざるを得ない。そして、自分の家や実家は実際どの様になっているか、恐る恐るでも確認せざるを得なくなってきている。これからは、それによって土地の値段も大きく影響されるとも考えられる。

 

逆に、テレワークが加速していけば、企業が社員全員の机と椅子を用意する必要がなくなる。そうすれば、今までのように一等地に巨大なビルやオフィスを構える必要がなくなる。

実際に、渋谷の新開発エリアのオフィスも、超満室から一転、コロナで空室も目立ち始めたとのこと。

一方で、これを機に、都心部にオフィスや住居を移す人もでてくるだろう。

人の思いは、そのタイミングも含めて、本当に様々である。

 

ただ、これからの人口減少時代、今までの住居とは別に、新幹線で1時間圏内といったところにもう1件家を持つということも珍しくなくなっていくのかもしれない。

 

そうすれば、パンデミックが起こったとしても、災害が起きたとしても、どちらかの住居であれば大丈夫である可能性が高い。

人口減、空き家増加を逆手にとって、「働き方改革」に加えて、「暮らし方革命」もいよいよすでに起こり始めている。