産業看護職の存在意義

先週末の日本産業衛生学会全国協議会にて、「多職種で考える、産業看護職の存在意義~産業看護職の強みとは~」というセッションにも参加してみた。関心度の高さを感じさせるように、会場は超満員であった。

 

シンポジストとして、私も顧問医をしているリンケージ社の木村社長がまず話しをされていた。

その中で、産業看護スタッフが、経営者や上長を含め、様々な職種・部門とコミュニケーションをとり、社員一人一人のために台風の目となって、これらの人々を健康増進に巻き込んでいく必要があり、そして今の社会はそのことを大いに期待していると強調されていた。

私も同感で、産業看護スタッフのコーディネーターとしての能力が高いほど、その組織の健康増進のレベルが上がっていくであろうと、日頃感じている。

 

また、東京中央産業医事務所の佐々木規夫先生やNEC社の岩崎美枝保健師も講演されたが、いずれも、普段から社内のニーズを拾い上げて、円滑に周りの人達と調和を図り、健康と労働能力が上がるために上手にコミュニケーションをとっていく必要があると強調されていた。

 

感想として、一つ気になったのが、その他の講演やポスター発表も見てみたが、様々な形・スタンスでコミュニケーションが大切であると多くの方がお話しされていた。しかし、実際のコミュニケーション・スキルについては、具体的方法を提示することはほとんどなく、未だに当事者任せなところがあるなと感じた。

そういった意味で、メディカル・コーチングのスキルを習得しておくということは、自分自身にとっても、他人にきちんとコミュニケーションのスキル・手法を説明できるといった面でも、産業衛生の分野の中においても非常に有用なことであるなと改めて感じた。

是非、私自身もメディカル・コーチングを含めて、コミュニケーション・スキルをこれからも上げていける様に今後も頑張っていきたいと思う。