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産業医をやっていて、最近気になっているのが、出社している社員の職種である。

テレビでも、他社との契約書作成のため、最後の印鑑捺印についてのためだけに出社している社員がいるという。電車で通勤するだけでも感染のリスクや、拡散のリスクはやはり高くなってしまうであろう。

 

ただ、もっと気になるのが、派遣社員だけが出社しており、正社員は在宅勤務している。これも、非常に格差社会を如実に示しているものではないだろうか。

実際に、日経新聞2020年4月18日朝刊の記事によると、慶応大商学部労働経済学講座と東京大医科学研究所の共同調査が紹介されている。

先月26~28日に、インターネット上で全国の20~64歳の1万1342人を対象にアンケートを行い、そのうち企業や官公庁に雇用されている8475人の回答を集計した。その調査結果によると、普段から在宅勤務をしていたのは全体の9.5%にとどまる一方、新型コロナ対策として実施したのは21.1%。実施頻度は「毎日」が10.6%と最も多く、「週1~2回」が6.9%、「週3~4回」が3.6%だった。

雇用形態別では、正規社員の23.8%が在宅勤務を経験した一方、非正規社員は15.2%にとどまった。このことについては「接客を伴うサービス業で非正規の割合が大きいことに加え、多くの企業で正社員に比べて非正規への対応が遅れているのではないか」と分析されている。

勤め先企業の規模別では、「社員500人以上」の実施率が27.8%だったのに対し、「100~499人」は21.3%、「30~99人」は18.8%、「5~29人」は13.5%と、規模が小さいほど低い傾向があった。官公庁は21.2%だったとのこと。

こういったデータを見ると、リスクの矢面に立っている人に対して、危険手当等の支給を行っていく対策も必要だと思う。

実際に2020年04月17日の時事ドットコムニュースによると、流通最大手のイオンは、7日の緊急事態宣言で対象となった7都府県のスーパーやコンビニエンスストアなどのパートやアルバイトに一律1万円を支給することを決めた。対象は十数万人で、支給総額は十数億円になる見込み。4月の給与に上乗せする。食品スーパーのライフコーポレーションも、全従業員約4万人に総額3億円の一時金を支給する。ドラッグストア大手のスギホールディングスは10日、「スギ薬局」の従業員約2万6000人に臨時ボーナスを支給。同業のトモズ(東京)も、役員を除く正社員に2万円、パート・アルバイトに1万円を「感謝金」として今月支給する。スギホールディングスは「大変な状況の中でも働いてくれる従業員への感謝とねぎらいの気持ちだ」(広報)と説明しているとのこと。

こういった、最前線で働く従業員達への感謝を示すことが、今後の会社のイメージだけでなく、業績にも大きく影響してくるのではないかと思う。そして今後は、現場で働いている人ほど評価される時代にもなってきているのかもしれない。