「アマゾンのすごいルール」を読んで

「アマゾンのすごいルール:佐藤将之 著、」宝島社を読んでみた。

著者はアマゾンジャパンの立ち上げメンバーで、長年第一線で活躍されていた幹部社員とのこと。実際に読んでみて感じたことは、人事採用や人事評価等について、自分達の会社がさらに発展していくためにはどういったルールにすればよいのか、念入りにしっかり検討されていること。そして、一旦決めたルールについては徹底的に順守し、そしてグローバル全体できっちり徹底してそのルールに基づいてみんなが迷いなく行動していること。

私も、前職はアメリカ外資系企業で働いていたが、アマゾン社と同様にアメリカ本部に重要な案件や予算についてはお伺いを立てていた。その他の社内制度自体はさほど変わらない様に思えるのに、なぜアマゾンだけがこれほどの急成長を遂げているのか。前職の会社に限らず、日本・世界中の多くの会社は、もしかしたらアマゾン社ほどには徹底して、自分達が決めたルールを遵守したり、人事評価したりできていないのではないかと、読んでいて感じた。

 

また、社内の人事評価や目標管理の中には、コーチングの要素も多分に含まれていた。

360度フィードバックをもらうことや、数値化・定量化すること、オープン型質問の使用などといったコーチング手法も積極的に用いられていると感じた。これらのポイントは、実際多くの企業・組織でも用いられていると思うが、その徹底ぶりに差が出ている様な気がする。特に360度フィードバックを受けることは、非常に勇気がいることだ。しかも、そのフィードバックは事実に基づいた内容か、他の人達と整合性が取れているかといったことをしっかり行わないと、正しい評価にならない。、このプロセスを常時行うことは本当にたやすいことではないと思う。

 

知識として知っていることと、実際にそれを徹底的に行動に移せているとのでは本当に大きな違いがある。ただ、そのアクションを継続して行うことができるということが、組織を発展させるためには、極めて大切なポイントであるということを、この本を読んでまざまざと感じさせられた。

私も、何とかこの執念とも言える徹底した行動力を見習って、自分の仕事に取り入れていきたいと思う。