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今月の伝塾の勉強会では、「作業環境管理」について、株式会社みずほ産業医事務所代表取締役の鈴木瑞穂先生からレクチャーをしていただいた。

 

鈴木先生は、短大卒業後に一般大学へ編入。その後医学部に入り直し、医者になられたという、まさに紆余曲折の人生を経て来られた女性ドクターである。こういった異色の経歴を持った方の多くは、ほぼ間違いなくお話しが分かりやすい。鈴木先生の講義も非常に分かりやすかった。しかも講義テーマについても、今後しっかり産業医業務を勉強していかなければならないと思っている私にとって、「渡りに船」の講義内容であった。

 

今回、鈴木先生は産業医経験の少ない医者でも理解しやすい様に、大学の病理教室を例に挙げて、「作業環境管理」について説明されていた。

病理標本を作製する際に、どうしても使用するのがホルマリンである。ホルマリンは医学部生であればみんな知っている薬品でもある。それは、医学部のカリキュラムで有名な「解剖実習」においてホルマリンが用いられているからである。実習中、僕もとにかく目が痛くて難儀をしたことを覚えている。

 

ただ、この目が痛いといった有害事象を、本来は労働者が極力感じないようにする必要がある。

そのため、事業者側は「作業環境管理」をしっかり行って、労働者の身体に悪影響を与えないように、職場の環境を良好な状態に維持・管理するようにしなくてはならない。

 

そもそも労働衛生対策の本質とは、就業に関連した労働災害や健康障害を防ぎ、事業者として労働者に対する安全配慮義務を遂行することにある。この基本となるのが「労働衛生の3管理」と呼ばれるものであり、作業環境管理、作業管理及び健康管理の3つを指す。これに総括管理と労働衛生教育を加え、5管理とすることもある。

その一環として労働安全衛生法(粉じん障害防止規則・有機溶剤中毒予防規則・特定化学物質障害予防規則・鉛中毒予防規則・石綿障害予防規則・電離放射線障害防止規則)に定められているように、騒音・放射性物質・化学物質(有機溶剤・特定化学物質・有害金属類)・粉じんなどの管理・リスク評価・リスク低減を行っていく、一環の作業を作業環境管理という。各物質には、管理濃度が定められている。

 

そして、その測定方法を知ることや、その測定機械の使い方について等、覚えていかなくてはならないことがたくさんある…。

なかなか一筋縄ではいかないが、今回の講義等も活用しながら、何とか少しずつしっかり勉強していきたいと思う。