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トイレットペーパーの次は、「粉もの」だそうだ。

都内のスーパーで最近「目立つ」のは空っぽになった小麦の棚だ。そして、麺類やパスタソースなども品薄になっている(日本経済新聞2020年5月17日朝刊)とのこと。

そして、キムチや納豆など発酵食品の売り上げが伸びている。新型コロナウイルスの感染拡大で、健康志向が広がっているためだ。感染予防の効果は検証されていないのに、買い占めの動きも出ており、消費者庁などが注意を呼びかけている(読売新聞2020年5月18日朝刊)らしい。

 

世界保健機関(WHO)が2月上旬のリポートで「インフォデミック」という言葉を使って警鐘を鳴らした。日本では感染者数が増え始めた2月頃から「トイレットペーパーがなくなるらしい」「納豆が効く」「お湯で治る」といった情報が広がっていった。「医療関係者の話」といった、もっともらしい口コミがSNSを通じて浸透すると、店頭で商品が品薄になったり、高額の転売品が出回ったりして混乱を招いた。

(日経MJ2020年5月8日)

災害情報論が専門の東京大学大学院の関谷直也准教授によると、社会不安は流言、うわさが起きやすい下地を作るが、ネット時代の特徴として噂がすぐに消えないことが挙げられる。ネットで検索すれば、過去の情報が出てくる記録性が裏目に出た。「検索すれば出てくるから」と事実と思い込んだり、噂がぶり返したりしやすい。こうしたこともリスクとしてとらえておく必要がある。

企業は都市部では脆弱な物流で成り立っていることを認識する必要がある。平常時に余剰在庫を持つのではなく、感染症の流行など有事のときに混乱に陥ると理解した上で対応策をつくることが求められると関谷氏は強調する。

品薄後に工場に在庫がある様子や一部店舗で山積みになった映像がテレビなどで流れた。関谷氏は「関係者が『商品はあります』と主張しても、自分の近くの店にないと不満がたまる」と指摘。自分が買えない状況が続くと、疑心暗鬼にならざるを得ないので映像の効果は薄くなるという。

 

供給面で見ると、大きい商品は都市部の店では店頭在庫が少なく、配送センターからも一度に大量に運びにくい。昨年秋の大型台風後に食料品が店頭からなくなったが、配送頻度が高いため、すぐに品薄が解消されたのと対照的だ。

 

企業としては、いつ復旧する見通しなのか。アナウンスのほか、すぐに回復しなくても積極的に情報を開示する姿勢が不安を抑えるという。

 

今は、何事もなかったかのように経済も再開され始めているが、第2波の到来や、この状況下での台風や地震などの災害が合わさった時に、何とかみんなで工夫をして、不必要なインフォデミックを抑制できるように、お互いリテラシーを高めておくことが大切だと思う。