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この週末、奈良県立医科大学糖尿病学講座教授の石井均先生の講演を聴く機会があった。

 

糖尿病患者さんの心理について、数多く論文を書かれておられるのだが、ご講演をお聴きし、改めて本当にたくさんの論文を執筆されてきたのだなと感じた。

その中でも、印象的だったのは「糖尿病におけるQOLとは、患者が実感できる/感覚的にわかる 糖尿病の影響」であり、「QOLは、日常への影響を多面的次元で測定する」と仰っていた。

 

近年、週1回投与でよい薬が幾つも登場してきているが、特に患者さんは「時間融通性」をそのメリットとして感じているとのこと(Diabetes Ther 2018; 9: 1001-19)。具体的には「時間を少々ずらして内服・注射できる」「内服・注射の手間が省ける」といったことが可能になった。実際に、服薬のアドヒアランスが向上すると、HbA1c値が低下するといった、逆相関の関係も報告されている(Diabetes Care 2016; 39(2): 258-263)。また、石井先生らの研究によると、患者のQOLが向上するとアドヒアランスが向上し、アドヒアランスが向上するとHbA1c値が低下するといった、三角形の構造になっているとのこと。

 

今後、こういった患者のQOL・行動心理についても、予防医学の中に役立てていきたいと思う。