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東日本を中心に、台風19号が日本中に猛威を振るったが、帰省のこともあり、京都での日本糖尿病医療学学会に今年も参加した。東海道新幹線の終日運休もあり、京都に行くまでの交通機関も大混乱・大混雑であった。中には残念ながら、来られなくなった先生方も少なからずおられたようだ。

 

今回も糖尿病患者さん達の支援を行っていくにあたり、どのように向き合っていけばよいのか、様々な症例やセミナーから、多くを学ぶことができた。

 

何と言ってもこの学会の醍醐味は、河合隼雄先生をルーツとする皆藤章先生をはじめとする京都大学教育学研究科の臨床心理学の先生方が、レクチャーしてくださることである。

普段なかなか、実臨床の症例を基に、臨床心理学の先生からコメントをいただけることはないので、本当にいつも非常に気付きを与えていただくことも多々ある。

 

今回も森崎志麻先生(まつしま診療所)が、「臨床心理からみる治療的関係」というタイトルで糖尿病心理基礎講座において話しをされていたのだが、「医療者が患者に対し、「労い・配慮・感謝」の念を持って、積極的に共感・患者理解するようにして、「対決よりも同じ方向に向く姿勢」を保つことが大切」とお話しされていた。

こういったわかりやすい言葉で「医療者と患者との理想像」を言語化してサマライズしてもらえると、我々としては、どういったことを常日頃から念頭にイメージしておけばよいのか、非常分かりやすく整理することができる。

 

そして、糖尿病医療学学会が発足した頃から、毎年発表・報告されている症例もある。詳細は記すことができないが、こんなに日頃から糖尿病チーム一丸となって頑張られている医療機関があるのだと、毎年背筋が伸びる思いになる。今年も大変示唆に富む内容であった。そして、演者の先生と少し直接お話しすることもできて、非常に参考になった。その中で、そういった症例の場合、当然患者さん自身も大変苦しんでおられるのであり、そういった苦労されている患者さん同士が病棟内で出会った時には、お互い励まし合われているということを伺い、そういうものなのだと非常に感銘を受けた。

 

この学会を研究会時代から立ち上げてこられた奈良医大の石井均先生は、今回で学会長を退任されるとのこと。私も石井先生に直接お声をかけていただいて、第1回から参加させていただいていただけに、非常に残念な思いである。ただ、それと同時に「本当に有り難うございました。お疲れ様でした。」という思いももちろん強い。

そして、皆藤先生がご講演で、「臨床心理は、人の一生を視野に入れて、実践してきただろうか」とお話しされていた。このことをきちんと自分の胸に手を当てて、「医療学」を含めた、糖尿病の行動療法について、今後は我々の世代が今まで以上に頑張って盛り上げていかなくてはと思う。