マンガでは3流が、リアルでは伝説に

ご存知の通り、大谷翔平選手がとうとうダブル2桁を達成した。ベーブルース以来、104年ぶりとのこと。とてつもない伝説を作り上げた。そして、今後は、投手・打撃両部門での規定回数・打席数の達成が注目されている。

 

日本では、昭和の時代から数多くの野球マンガが登場したが、こういった「二刀流で大成功」といった内容を描いた漫画が、かつてあったであろうか?

恐らく今までであれば、メジャーリーグで10勝して、ホームランを30本も打つといった内容のマンガを描いたら、失笑でしかなく、間違いなく週刊漫画誌には掲載されなかった、もしくは連載中止の憂き目にあっていたのではないか。それくらい馬鹿馬鹿しくて、野球マンガとしては3流レベルの陳腐なアイデアであると、みんなが感じていたと思う。

 

かの水島新司の数々の長編野球マンガでさえ、このような内容の場面は無かったと思われる。

それくらい、この大谷翔平選手の偉業は途轍もない、現代野球における革命なのであろう。

 

ただ、この途轍もない偉業を目にしてしまった僕らにとって、これからは何の不思議もなく二刀流選手の育成を行っていくことになると思う。実際に、そういった才能がある選手は、少年野球や高校生にも、実際にはたくさんいるのではないだろうか。

そして、日本だけでなく、むしろアメリカや中南米の方が、これからは積極的に二刀流選手が多く誕生していく気もする。

 

一方で、二刀流選手が多く誕生してしまうと、チームの編成は難しくなるような気もする。

エンゼルスでは、大谷選手を中心のチーム編成がされているが、果たしてメジャーリーグでも優勝候補のチームでは、それが可能になるのであろうか。特に、指名打者が不動の4番打者であったりすると、二刀流選手がピッチャー以外の日は指名打者ではなく、外野手などで守備に就く必要も考えられる。

これからは、そういった二刀流選手も出てくるかもしれない。

 

そういったことも踏まえた、野球マンガがこれからは出てくるかもしれない。プロ野球でも、将来は何チームくらいが、二刀流選手を抱えてペナントレースを戦うのであろうか。そういった未来の野球を想像すると非常に楽しみである。