今月、「医師の働き方改革」についてご講演依頼をいただき、徳島市に行かせていただいた。
主催が徳島県保健福祉部で、徳島県社会労務士会が企画・運営をされ、県内の医療機関の先生方は多くはオンライン参加されていた。
このように、行政と勤務環境支援センター関係者と医療者が一堂に会するセミナーは、意外と珍しい。そういった意味では、徳島県は非常にチームワークが取れている県なのだなと感じた。
今まさに、勤務改善評価センターに提出書類を提出する間際になってきたので、大学病院等の地域の拠点病院はかなり医局員のバイト派遣先についてどの様にしていくべきなのか大いに悩まれている時期かもしれない。特に宿日直許可を取っているか否かで、労働時間が大きく変わってくるため、かなりデリケートな選択を迫られていることもあると考えられる。そういった現状もお伝えした上で、お互いに「医師の働き方改革」関連についての率直な情報交換を色々と行うことができたと思う。
保健福祉部の方々とも名刺交換させてもらったのだが、その名刺には「徳島は宣言する vs東京」と書かれたロゴが入っていた。香川県のうどん県もインパクトがあったが、これを生粋の東京の人が見たらどの様に感じるだろうと、多少ハラハラする思いがした。(もっとも、それが狙いなのでもあろうが…)
徳島空港に降り立ってみると、空港の屋外駐車場は一面満車であった。いよいよコロナの影響も無くなってきたなと感じられた。
車で20分程度で徳島市街地に着いたので、ここもワーケーションとして非常に可能性が高い土地だなと思われる。しかも瀬戸内の温暖な気候。
僕自身、徳島に来たのはおそらく子供の頃以来で、もしかしたら徳島市内は初めてだったかもしれない。翌朝、折角なので観光していこうと思い、ロープウェイで山に登った。すると、徳島市内が一望できるだけでなく、淡路島もかなり近くに見ることができた。
ロープウェイで下山し、そこから徳島駅まで歩いてみると、車窓からみた風景以上にシャッター商店街の状況が目についた。やはりここでもそういった課題があるのだと実感した。しかし一方で、駅から1㎞圏内のエリアなので、こういった場所にマンションやワーケーション用のシェアオフィスがあれば、結構ニーズがあるのではないかとも思わなくはない。日本の他エリアに比べても、空港から都心部へのアクセスは近く、大学病院もあり、神戸からでも車でもそれほど時間がかからず移動できるというのは、かなり移住希望やワーケーション希望者などのニーズに応えられる潜在能力が高い街なのではないだろうか。
徳島県内にはドクターも多いそうで、地方移住しても、安心して医療が受けられる街をアピールしていくことができれば、阿波踊りの季節だけでなく、もっと経年的に関西や関東から人が集まってくることも十分に考えられる。是非、そういった意味でも、「医師の働き方改革」を県内みんなで上手に乗り切ってもらい、今の時代に対応した「vs東京」から「welcome東京の人」という風にどんどん発展していけばよいなと思う。