10日の日本経済新聞日曜版では、「無人島は秘密基地」とのことで特集が組まれていた。
僕自身、無人島で思い出すのが、高校生時代にシニアスカウト(ボーイスカウトの上の組織:主に高校生)で行った、瀬戸内海の無人島。
正直、はっきり覚えていないが、フェリーか何かで弓削島を経由して行った豊島という島だったと思う。
船が到着した桟橋付近に民家があったが、すでに誰も住んでおらず空き家だとのこと。
島の裏の方に回り、砂浜から少し入った草むらにテントを張ることになり、全員で草むしりから始めた。
持って行った食料は、米と味噌のみ。
十分な水が確保できなさそうで困っていたところ、砂浜近くに古い井戸があった。
何とかロープにバケツをくくりつけ、使われていない井戸の水を汲みだし、飲料水として使える様にと、みんなで交代しながら水汲みしていた。
しかし途中から、上手く水を汲み上げられなくなり、誰かをロープで縛って、井戸の中に入ってもらって、水を汲み上げようということになった。
そこで、運命のジャンケンをみんなでしたところ、よりにもよって僕が負けてしまった。
「最悪だ!」と思いながら、仕方なくスパイダーマンのように壁伝いに降りて行ったのだが、あいにく途中で足を滑らせて見事に落ちてしまった。正直、死んだかと思った。
ただ、幸いなことに、足が底につき、井戸の深さもそれほどなかったため、無事に作業を終えて、生還することができた。
ボーイスカウト時代は、本当によい意味でも悪い意味でも、サバイバルの中で色々な経験をさせてもらった。この無人島キャンプも、ある意味百戦錬磨で叩き上げられてきたその仲間達とのキャンプだったので、何が起こるか全く予想できないこともたくさんあったが、この仲間とならどうにかなるだろうという気持ちは確かにあった。
携帯電話もポケベルも無いなかで、今では考えられない無謀なプランではあったが、古き良き時代の懐かしい思い出である。