近年、上意下達の時代で無くなってきたことに伴って、日々の話し方に関しても、非常に気を遣わざるを得なくなっている。
しかも、SNSや動画もどんどん短いことが重要なポイントとなってきていることから、如何に端的にインパクトのある話し方ができるかと言ったことも、重要視されている。
そうした中で、「話す順番」のお手本として、ビジネス書などでもよく紹介されているのがPREP法ではないだろうか。
PREP法とは、結論 (Point)・理由 (Reason)・具体例 (Example)・結論 (Point)といった順番で相手に話を伝える方法で、こうした順序で話すことにより、主張したい「根拠(理由)」を明確にできるため、説得力が増す方法として知られている。実際にプレゼンテーションのレッスンを受けた時にも、このPREP法は紹介されていた。
「この順番でなければならない」という思い込みを捨てることで、話す順番を工夫し、そうしたことで、結果的に表現豊かな話をすることもあるとも説明されていた。
話し言葉は、瞬間瞬間が非常に大切なのであるから、どの順番で相手に届くことがどんな印象になるのかを常に考え続けることが重要だとも話されていた。
つまり、話の順番には「役割」があり、この「役割」を意識しながら話の構成を組むことで豊かな表現を実現することを目指す。
このため、「話の一貫性」に注意を払いながら、自分が話す内容を組み立てることができれば、どんな話の順序でも成立していくとのこと。
したがって、PREP法などにただただ囚われるのではなく、「自分はこの話をすることでどのような印象を与えたいか」といったことから逆算して、話す順番を考えていくことが大事なポイントとなる。
普段はなかなかやらないが、実際に自分が話したい内容を文字に書き起こし、それを「冒頭」「中盤」「締め」といった形で、順番を変えてみる。すると、普段自分では話したことが無いようなインパクトを持った内容に変化することもある。
話すということは、ある意味「生き物」であるから、PREP法だけに囚われずに、話す順番を変えるチャレンジも、時には必要なのかもしれない。