2年ぶりの楽器練習

新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、僕の数少ない趣味の一つであるTubaを吹くという

機会も完全に奪われてしまった。

 

とは言え、こういったコロナ禍においても、特に昨年くらいからは、きちんと練習中も演奏会当日も感染予防対策をしっかりと行い、誰も新規感染者を出さずに、無事に演奏会を終えているといった演奏会も、実際にはたくさんある。

特に弦楽器や打楽器・鍵盤楽器といった種類の楽器であれば、その気になればマスクをしながらでも演奏可能なので、練習もしやすい。それが吹く楽器だと、大きく呼吸するので、感染対策予防の観点からは、より気をつける必要がある。特に金管楽器は、最大限に息を吸って吐くを繰り返す。なので実際には、古典音楽系の大編成ではなく、Tubaの出番が無いような演目が多いのも、このコロナ禍の特徴ではある。

 

ただ、感染対策もだいぶコツを得てきたこともあり、それなりに大編成の演目を行う演奏会も出てきている。そして、いよいよ、僕が以前から出させてもらっている団体も、次回はTubaの出番がある演目をすることに決めた。とうとう、僕も練習を再開しだした。

 

実は、このコロナを言い訳に、楽器を演奏するということから逃げていたところがあった。このため、いよいよ逃げられないなといった感情もある。

正直、趣味と言いながら、あの重たい楽器を持ち運び、しかも、ちゃんと人に聴かせるレベルで演奏するということが、年齢的にも練習量的にも、自分の中で難しいと感じるようになってきていたこともあり、ずっと二の足を踏んでいたのだ。

Tubaという楽器はマイナーな楽器で、大編成でも余程のことが無い限り1人しか必要ない。このため、間違えるとすぐにバレてしまう。最近は、弦楽器のように後ろの方で気楽に弾けたらいいのにと真剣に思うことすらある。

間違えてしまうと、趣味とは言え、オーケストラのメンバーに迷惑をかけてしまい、せっかくの演奏会そのものを台無しにしてしまうことにも繋がってしまう。

特に、僕の所属している団体のメンバーは、非常に上手な人が多く、みんな本当にハイパフォーマンスな演奏をしてくれる。そもそも、社会人になってもオーケストラで演奏しようと思う人達に、あまりローパフォーマーはいない。正直、そのローパフォーマーに一番近いのが自分ではないかとも思ってしまう…。

 

実はこのため、コロナ直前の頃から、現役の音大生に個別レッスンを受け始めていた。これもコロナのために丸2年、中断していたのだが、いよいよ今月から再開した。

みんなが、コロナやウクライナの戦争などで、本当に明るい話題が少なくなっている中、何とかよい演奏会にして、その瞬間だけでも癒されるような時間に出来るよう、あれこれ言い訳せず、少々背骨が歪もうとも、また一生懸命に頑張ってみようと思う。