今回、一念発起して、1on1のコーチングを久々に受けることとした。
伊豆にいた頃に、結局2年間程、一生懸命にコーチングを勉強した時期があった。
これによって、本当に人生観が変わったところもあるくらい、人とのコミュニケーション手法が変わった。
元々、関西人なので、世の中がみんな漫才のようなコミュニケーションが好まれているし、僕自身もどっぷりそういったコミュニケーションに馴染んでいた。
しかもツッコミ専門。ボケ役がボケる発言が終わる前までにすかさずツッコミを入れることが、自分自身のポリシーであった。
そんな人の話しを最後まで聞かない人間が、コーチングを学び、「相手の話しを最後まで聴いて、まずは自分の意見をすぐ言うのではなく、ニュートラルな心持ちで、その相手の話しをサマライズして返して上げましょう」などといったアドバイスは、正直、地球がひっくり返ったくらいの思いで、当初はかなり戸惑った。
コーチングは、そのコミュニケーション手法だけでなく、的確に相手に質問していくことによって、その相手は自分の考え方をまとめていったり、時には新たな気付きを自ら発見することもある。
特に1on1では、自分がその時困っていることや課題について、的確な質問をプロコーチがマンツーマンで行ってくれるため、自分でも思いがけない発想が浮かんだり、億劫でできていなかったことについて、実際に行動する覚悟を決めるきっかけになることが、少なからずある。
伊豆にいた当時、プロコーチに1on1をやってもらい、実際にそれが、医局員全員が定時帰宅できることに繋がっていった。
正直、少しくらいは残業が減らないかなと、思っていたことが、こんなに大きな成果として出てくることになるとは、僕自身、全く想定していなかった。
こういったコミュニケーション手法を学んだことにより、自分自身の頭の中でコーチ役とクライアント役の二役を想定し、セルフ・コーチを行う習慣もついた。このお蔭で、非常に自分の中で様々な新たな考え方ができるようになり、仕事上、非常に役立ってきた。
ただ、そうは言っても限界はあり、時には再度プロコーチに1on1をしてもらわないと思っていた。
今回、自分の仕事の方向性について、自分の頭の中で混沌として、上手く整理できていないことも増えてきたので、思い切ってお願いすることとした。
また、昨年末に、メディカルコーチングで有名な、国立がん研究センター中央病院の大橋健先生とお話しさせていただく機会があった。この時に、大橋先生はこの1on1など、自らがコーチをつけることについて、「これが自分の生命線だから」と仰っていた。
メディカルコーチングの第一線で活躍されている先生でも、きちんと定期的にコーチをつけている。
これは、僕自身もきちんとトレーニングを受けなければと、大変刺激を受けたことも、大きな動機となっていると思う。
実際に、プロコーチから様々な質問を受けてみると、正直、色々ときちんと考えなければならないことがたくさんあり、気がつくと脇汗など、変な汗をかいていることもある。ただ、これをきっかけに、自分の仕事におけるビジョンをしっかり考え直す機会にしていきたいと思う。