先月、何気なくテレビを見ていたら、JR新小岩駅近くに1万5千人収容可能なJリーグの基準を満たすサッカー専用スタジアムを建設するといったニュース報道があった。
そんなところに、それほど広い土地などあるのかなと一瞬思ったが、さらに詳細を聞くと、葛飾区が日本私立学校振興・共済事業団が所有する総合運動場を取得する方針だとのこと。
そこで「あっ、あそこだ」とおもった。その場所は、僕らも医局員同士で何度か野球の練習をしに行った人工芝の野球場がある総合運動場だった。まさしく私学共済会員だけが利用できるグラウンドだ。本当に駅から徒歩5~7分くらいの住宅街を抜けたところにあり、実は線路脇にあるため、総武線の電車に乗っていると窓から見えているグラウンドだ。
確か、耳鼻咽喉科医局と練習試合もしたことがあったのではないだろうか。当時は、各社製薬メーカーのMRさん達で、本格的な野球経験者なども一緒に来てくれており、彼らがノックや球拾い、審判などをしてくれていた、古きよき時代だった。
練習後には、汗だくのまま、男ばかりでJR新小岩駅傍の安い居酒屋に入って、みんなで毎回ワイワイ飲んで帰ったものだ。あの当時は、まだ医局員も少なく、みんなの顔が常に分かっている感じで本当に和気あいあいとした雰囲気だった。
ただ、そう言われてみると、私学共済の会員しか使用できない施設だったので、空いていることが多かったのも事実だ。今やサッカーはともかくとして、草野球をしに訪れる人も少なくなってきているであろうから、こういった形で大勢の人が集まれる本格的スタジアムを建設することは、土地活用や地域活性化のうえでは、本当に素晴らしい取り組みであると思う。もちろん、一抹の寂しさは否めないが…。
もし、スタジアムが完成すると、23区内で初めてのJリーグ基準を満たすサッカー専用スタジアムであるとのこと。駅からも近いし、間違いなく大いに賑わうであろう。
昭和からずっと、23区の中でも、ずっと活気のあるトレンドな街は世田谷区などの西部エリアであった。それが、東京スカイツリーができたことで、押上駅から錦糸町駅・浅草駅一帯は、最近は本当に活気が感じられるようになった。これでさらに新小岩のサッカースタジアムができると、東部のエリアも雰囲気や印象がだいぶ変わっていくのではないだろうか。