リーダー1年目のマネジメント大全(木部智之著:三笠書房2024)を読んだ。
大変分かりやすく、イラストもあり、しかも著者の実体験を基にも書かれているのでリアリティもあって、非常に読みやすかった。
特に、リーダーが必要とする様々なマネジメントについて書かれてある本なのだが、各テーマが見開き2ページずつで簡潔に書かれているので、知りたい情報がすぐに見つけられる構成になっているのも、大変有り難い。
僕自身も、きちんと習ってきた訳ではないので、マネジメントを行う上で、得意な部分もあれば、大きな弱点となっている部分もどうしてもある。しかしながら、自分の中でどこがどう足りてないかが全然明確になっていなかったので、この本を読んで非常に参考になった。
コーチングをやっていると、「Why」は禁忌肢であることが多いので、普段全然使わないようにしている。一方で、マネジメントを行う際は「仕事を任せるときは「Why」から伝える」など、どういった目的でタスク依頼しているのかを、きちんと明確に部下に説明することで、メンバーのやる気を引き出すことで、そのメンバーのパフォーマンスを上げていくことに結び付けていくとのことなどが書かれている。こういった理論を、ちょっと知っておくだけで、本当に現場でのコミュニケーションや雰囲気が大きく変わっていくだろうなと思う。
また、「1on1」でメンバーのキャリアや働き方などについて、きちんとヒアリングし、メンバー自らに考えさせ、それを実際に実行してもらうといった、「コーチング」を活用することでメンバーの背中を常に押してあげ、成長させていく。まさに、マネジメントにはコーチングが密接に関わっていることも、分かりやすく解説されている。
「できるリーダーは「暇であること」をめざす」「自分のキャリアアップのために、次のリーダーを育てる」といった、さらに将来を見据えた形で、本が書かれていることも大変すばらしいと感じた。
巻末には「おすすめ書籍リスト」まで明示してくれている。この本を読んだからこそ、こういった推薦書も読みやすく、理解しやすくなるであろう。
そういった意味でも、リーダーシップ・マネジメントについて、普段困っている人であればまず最初に読むべき本ではないかと思う。