「億までの人 億からの人」を読んで

「億までの人 億からの人:ゴールドマン・サックス勤続17年の投資家が明かす「兆人」のマインド」(田中渓、徳間書店2024)を読んだ。

 

本屋で平積みされていて、インパクトのあるタイトルだなと思っていたが、何となく敷居が高く感じられて、手に取ることは無かった。

 

しかしながら、先日、kaekaのイベントがあり、久しぶりにスピーチを真剣に取り組んでいる人達と接点を持っておかなければと思い参加した。すると、この著者とkaeka千葉社長とのトークセッションがあった。

毎朝3:45に起床し、25㎞走っているという、正に「超人」。本のタイトルの「兆人」もそういったことを文字っているということも初めて知り、度肝を抜かれた。日曜日の夕方だったのだが、もちろんその日も3:45に起床し、25㎞走り、その後仕事をし、家庭サービスもして、それから10㎞ウォーキングして、美味しそうなキッチンカーで食事を摂って、天気も良かったので、ビールも飲んで、会場入りしたとのこと。

会場の聴衆の心を鷲掴みにし、みんなが圧倒されていた。

 

こんな強烈な話を聞かされたなら、読むしかないと思い、早速本を購入した。

ゴールドマン・サックス社で、激務をこなし、日本でも群を抜いた成績を収め、独立。その中で、数多くの億万長者と接する機会があったとのこと。そうした人たちが、どんなことを考え、どうやって資産を増やしていくのかということを、典型例を示しながら、とても分かりやすく書かれている。

 

そこには、世の中の億万長者というイメージとは裏腹に、非常に地道に、地に足のついた形で成功を収めていっている人達のことを中心に、解説されているところが、この本の根幹となっている。

「お金に仕事をさせるために、普段から雑学的なことも含め情報収集すること」や、「人脈を広げるために、きちんと丁寧なコミュニケーションを取ることを常としている」ことなど、我々凡人が、やるべきこと、やったほうがよいことを、要点をまとめて大変分かりやすく書かれている。

ある意味、「今日から我々が実践できるか否か」それはシンプルに自分次第であることがあからさまになってしまう内容と言ってもよいのかもしれない。

 

エグゼクティブ達のコミュニケーションの取り方はまさに、コーチングのスキルが日常用いられており、これがコーチングを習ったからできるようになったのか、それともナチュラル・コーチとして、もともとコミュニケーション能力が高くて、自然にできているのかは分からない。しかしながら、傾聴をベースに、大事なお金やビジネスに関わる情報をしっかり得ていって、有用な情報が得れた場合は、最後に実はこんなこともあったんですと、お返しの情報提供を行っているとのこと。

もはや、エグゼクティブとコミュニケーションを取る時に、コーチングスキルを持たずに、一方的に話してしまったりしてしまうということは、あり得ないということもよく分かった。

 

さらに、自分の健康についても常に意識し、日頃から体も心も整えることを怠らず。そして、常に自分に興味があること、必要なことについて、どん欲に学びを続けていること。そういった、地道なことを、日々行っていくことの大切さが書かれていた。

 

僕自身も、特に大学病院本院勤務時代には、有り難いことに、数多くの政財界の重鎮、芸能界・トップアスリートの方々などと健康スポーツ室や診察室で接点をもたせていただく機会に恵まれた。実際に、多くのエグゼクティブの方々が、自分の体調を気遣い、僕ら若造の医師や管理栄養士・スポーツトレーナーのアドバイスを受け入れてくれ、地道に継続的に食事や運動にも取り組んでおられた。

 

成功した後も、自分が健康であるうちはしっかり働こうと考えておられる方も多く、やはりそういった成功者の方々が、今なお努力をし続けておられる姿を見ると、我々も頑張らないと思うことは、しばしば感じることがあった。

 

実際にはマネできないことも多いかもしれないが、それでもそうした積み重ねでエグゼクティブになっていった人達も全然いることを知れば、我々も日々、頑張ることが大切だと再認識することができる。そうしたことを、奨励してくれている本だった。

是非、若いうちに1度読んでおくことをお薦めする。そんな本なのではないかと感じた。