週末、メディカル・トリビューンのWeb版を読んでいたら、非常に興味深い特集があった。
それは、下記の記事である。
新しい医療分野、”舞台医学”とは
初の総合解説書を刊行した武藤芳照氏に聞く
https://medical-tribune.co.jp/rensai/2018/0718514813/
スポーツ医学だけでなく、実際には、演劇や音楽、舞踏といった芸術活動でも同じ動作の反復・長期継続に伴い種々の身体障害が生じること、激しい動作および転落による外傷などのリスクが高いことはあまり知られていない。という内容であった。
実は、僕自身も、特に高校時代は毎日10時間くらいTubaを吹いている時期があった。
金管の低音楽器で、重さは10㎏以上ある。
当時は若さにかまけて、自分で何もケアすることなく、家に帰ってただ寝るだけだった。
ただ、今から振り返ると、顎関節症や背中のゆがみなどに悩まされていた。
僕のトランペットを吹いていた同級生でも1人、自然気胸になり、高校3年生の時に大変思い入れのあったトランペットを諦め、泣く泣くパーカッションに転向した。
欧米では、ダンスや音楽と医学に関する学会や団体が設立され、”舞台医学”は医療分野の1つとして認知されつつあるという。
「ファゴットといわれてすぐに楽器と演奏法をイメージできる整形外科医はどのくらいいるだろうか?」と記されているように、医療者側に芸術や専門用語についての知識が必要となるケースも多いと思われる。正直、楽器仲間の間では、こういったエピソードは多々ある。
今後、舞台医学クリニックを開設したり、劇場・舞台にもステージトレーナーを養成する体制の構築も構想しているとのこと。
こういった取り組みが、日本の中での芸術や音楽の発展にも繋がっていってもらえると嬉しい。