今週、御茶ノ水駅で下車したところ、ホームにエレベーターが設置されていた。
まだ工事中で、利用できるのはもう少し先のようだが、ようやく不便だった駅が便利になっていくのだなと思った。
御茶ノ水駅は今の時代では驚くことに、エレベーターもエスカレーターもこれまで全くなかった。今の時代、エレベーターもエスカレーターも設置されていない駅は、少なくとも都心部ではまず考えられないのではないだろうか。このため当然、階段を利用するしかなく、高齢者や大きな荷物を持った人にとっては、非常に利用し難い駅であった。
しかもご存知の通り、お茶の水エリアは東京医科歯科大学附属病院・順天堂大学附属順天堂医院、日本大学(駿河台)病院、杏林堂病院といった大病院がひしめき合っており、東京大学病院もここからバスを利用される方も多い。日本屈指の病院銀座と言われるような、大きな病院が密集しているエリアの拠点駅になっている。
実際に、私が本院で外来をしていた時にも、杖歩行の高齢女性の患者さんは、秋葉原駅で電車を降りて、そこからタクシーに乗って順天堂医院まで毎回来ていると言っていた方がおられた。そういった意味でも、本当に患者さん達にとって待望の設備であった。
確かに、駅の立地的に、神田川の川岸の縁に線路と駅がある状態であるため、なかなか今までエレベーターやエスカレーターを設置する物理的なスペースが全くなかった。このため、ホームの頭上に駅の通路を増築し、今回やっとエレベーターも設置されたようだ。
実際の工事は、本当に大変だったのだと思うが、恩恵を受ける人たちがたくさんいることを考えると、今回の大掛かりな工事は非常に有意義であると思う。また、駅構内の新しいスペースがどんな風になるかも楽しみである。