「OARSトランプ」と言われても何のことか全く分からないと思う。僕自身、今回初体験した。
実は、認知行動療法で「OARS」とは、開かれた質問(Open question)、是認(Affirming)、聞き返し(Reflection)、要約(Summarizing)の4つのことを指し、認知行動療法の中でこの4つが戦略的スキルと考えられているらしい。
東京都済生会中央病院で長らく糖尿病外来をされており、現在は野村総合研究所の専属産業医もされている村田千里先生が、動機づけ面接の勉強会を毎月開催されているとのことで、今回初めて参加させていただいた。
正直、今まであまりきちんと認知行動療法のことを勉強したことがなかったので、ぶっつけ本番的でかなりドキドキした。そして、知識不足のため、周りの参加者に少なからず迷惑をかけてしまった。しかし、みなさん嫌な顔一つせずに、大変親切に教えていただいて、有り難かった。
そんな完全に知識不足の中、今回、いきなり「OARSトランプ」というゲーム形式の「動機づけ面接」のロールプレイに参加することになってしまった。
セミナー参加者が10人程で円を作り、トランプカードと同様に、裏面の内容が異なるオリジナルのカードを各人に2~3枚ずつ配る。そのカードには、「単純な聞き返し」「複雑な聞き返し」「Open question」「要約」というような内容が書かれていた。そして、1人が相談者役となり、医療者役は自分が持っているその手札を出しながら、それに見合った質問をしていった。ちょっと、初心者にはハードルが高く、かなり冷汗をかいた。
そして、2回目は相談者役をしてみたのだが、その時の感想としては、「単純な聞き返し」「複雑な聞き返し」として、ただ聞き返されているだけなのに、色々なことを話したくなる時が何度かあった。これこそが、動機づけ面接の本髄ということだそうで、特に提案やアドバイスをしなくても、クライアントから「change talk」を引き出し、行動変容を起こさせていくことなのかなと思った。
今回、コーチング、チームビルディングに引き続き、「動機づけ面接」の勉強もしてみた。今後も、自分にできる限りリミッターをかけないようにして、色々な行動療法関連分野の勉強会にも参加していきたいと思う。