今年の冬

今年の冬は寒かった。年々寒がりになってきているので、やっと暖かくなってきてホッとしている。

近年は、あまり冬らしい寒さが無いような年もあったので、より印象的な冬だった。

 

ただ、京都で生まれ育った身としては、久しぶりに京都の寒さを体感したといった感じもした。

寒さが厳しい冬だと、週単位で、その寒さの厳しさが変化していくことが実感として感じやすい。やはり一番寒いのは1月下旬から2月上旬。ちょうど節分あたりが一番寒い。

最近は、恵方巻きブームでお祭り騒ぎ感さえあるが、京大傍の吉田神社での節分祭は、子どもの頃の楽しみでもあったのだが、その寒さに、出店を全部見て回る頃には寒さで体がかなり冷え切ってしまっていたのも、よく覚えている。かなりの人出があるのだが、そこに粉雪が舞っていることも多く、母親が、「やっぱりこの節分の頃が一番寒い」とよく言っていた。

今年の冬は、まさしく東京でもそういうことが久しぶりに実感できた。

 

雪国では、豪雪による交通機関の混乱や、雪搔き等での死亡事故も、例年になく多く報じられていた。

関西人だと、昭和56年の滋賀などでの大雪を思い出す方も多いと思われるが、場所によっては、あの年を上回る積雪量になったところもあるとのこと。

本当に、何メートルも雪が積もってしまったら、日常生活はどうなってしまうのだろうか。太平洋側で暮らしていると、そういったことのイメージができ難い。

 

以前、新潟で勤務されていたドクターと話していた時に、「明日は冬型の西高東低の気圧配置となります」と天気予報で言っていると、翌日はどんよりと曇った、もしくは雪が降る寒い1日なるということを覚悟しなくてはならなかったとのこと。それが、太平洋側に出てきて、「明日は冬型の西高東低の気圧配置となります」と天気予報で言っていると、翌日は快晴だったりする。その空を見て、正直、何ともやるせない気分になることもあると仰っていたことを思い出した。

確かにこの冬は快晴といった天気の良い日が多く、あまり傘を使わなかった気がする。ただ、その一方で、豪雪のために苦労されていた方々も多かったことも、考える必要がある。

 

暑さ寒さも彼岸まで。いよいよ今年の寒さも終わろうとしている。インフルエンザ感染のように、コロナもそろそろ暖かくなれば終わりとなってもらえればなと思ったりもする。ただ、彼岸が過ぎたと思ったら、よもやの雪。コロナでは、あまりこういった波乱が無いとよいのだが…。