痛ましい子どもの交通事故と道路事情

先日も、八街市の直線道路で小学生たちがトラックに跳ねられた痛ましい交通事故があった。下校時に飲酒運転した状態でトラックを運転していたとは、ちょっと今の時代には想像しがたい状況である。

どんな経緯で飲酒をしていたのか、野次馬的には気になるところだが、今回はちょっと話の方向性を変えたい。

 

事故のあった直線道路は、両側が田んぼで、道幅が狭く、歩道と車道がはっきりしていないような道路であった。こういった道幅の足りない道路は、本当に日本の中にはたくさんある。

歩行者と自転車とトラックなどが混然としている状態だと、本当に危ないと感じることはよくある。

 

その後のニュースを見ていると、この事故後の対策として、子供達の登下校時にはスクールバスを使用して、子供達の安全を確保するということらしい。

 

一見、素晴らしい迅速な対応という風にも感じられるが、僕自身は非常に納得し難い感じも持ってしまう。

スクールバスを使えば、確かに登下校時はよいかもしれないが、それ以外の時間帯に子供達が通行する時のリスクは何も変わらない。

やはり、ここは道路の拡張を行うことが大切だと考える。

「言うは易く行うは難し」であることは重々承知であるが、これからの人口減少していく日本では、どんどんこういった道幅拡張を行っていくことが大切だと考える。

 

理想的には、車道と自転車道と、ゆったりとしたスペースのある歩道という道幅が求められる。

このためには、非常に多くの個人宅やお店などがそれぞれにセットバックしていくが必要であると思う。ただ、それでもこういった施策を、人口減少してきている今だからこそ、積極的に行っていく必要があると思う。

 

このような道幅拡張を行うためには、様々な人たちとコミュニケーションをとり、話し合った上で、道路に面したある程度の土地を譲ってもらうしかない。

そのためには、膨大な労力や努力が必要になるであろう。ただ、だからこそ、将来の子供達のことを考えると非常に価値がある施策であるといえる。

 

これから日本は人口が大きく減少し、空き家もどんどん増えてくる。こういったタイミングをチャンスととらえて、今までの狭い日本を変化させ、子供達がもっと安心して外出でき、もう少しゆったりとした暮らしやすい日本社会のまちづくりに前向きに進めていくことを、みんなで考えて実行していければなと思う。