自転車マナーについて考える時に必要な、もう一つのあまり語られないポイント

最近、都内ではシェアサイクルの赤い自転車に乗っている人をしばしば見かけるようになった。

僕自身も、時々使わせてもらっているのだが、場合によっては、最寄りの駐輪場に1台も無くて困ってしまうこともあるので、そういった時には、利用者は確実に増えているのだなと実感させられる。

このため、実際にニュースやワイドショーで語られているように、自転車マナーが悪いと、それに迷惑や危ない目にあったと感じた歩行者や運転手も少なからずおられるのだと思う。

これだけ自転車利用者が増えてきたのであるから、仰る通り、都心部ではかなり社会問題になるほどの話題になっていることもうなずける。そして、自分も含め、自転車を運転している人は、交通ルールを守って、事故の無いように常に気をつけていく必要があると思う。

 

しかしながら、自分も自転車利用者として、昨今のニュースやワイドショーの報道等を見ていて、多少納得がいかないところもある。

それは、そもそも自転車が車道で極めて安全に走りにくい道路事情について、ほとんど誰も触れないことである。

 

そもそも、自転車が走れるようなスペースが無く、車1台走れるのがやっとの車道と狭い歩道しかない箇所も非常に多い。こういった時に、後ろからトラックなどが来るのが分かると、本当に怖い思いをすることがある。

 

これからの時代、日本は人口がどんどん減っていくなかで、空き家問題等も深刻化を増しているが、地球環境問題の解決策やスマートシティ構想の一環として、自転車などの石油や石炭といった化石エネルギーを用いない移動手段を多く取り入れていく必要がある。

そのためには、家の改築などを行う際に、セットバック等を活用して、道路の拡張を積極的に行っていくことも同時に行っていくビジョンが必要だと思う。

セットバックした家については、固定資産税等の減税メリットがあったりしてもよいかもしれない。コンビニ・飲食店などの大手チェーン店の駐車場などを見ても、歩道は人一人歩くのがやっとの幅しかないにもかかわらず、自分達の土地ギリギリまで駐車場や植木が植えられていたりする。これも、これらのチェーン店が悪いというよりは、上記の様な税制の優遇を行ったり、社会的にSDGs活動の一環としてのアピールポイントになるといったイメージを全国的に持てるように仕向けていくことが大切なのではないだろうか。

より安全で環境に優しい生活が送れるように、みんなで前向きな意見を出し合って、それを行動に移していく。そういうことが強く求められる時代になってきていると感じる。自転車といった身近な移動手段においても、そういったことがどんどん実現化していくことを実感できれば、本当に素晴らしいなと思う。