今月、獨協医科大学で開催された日本健康教育学会にて発表をしてきた。といっても、開催10日ほど前に、急遽完全オンライン開催に変更となったため、実際に栃木のキャンパスに行くことは叶わなかった。
前回のブログでは結局、自分が発表した内容紹介という風になってしまったので、今回こそ、総会に参加して感じたことを少し書いてみたい。
学会の討論会があったのだが、その中で、話題が日本健康教育学会という学会名そのものになった。
僕自身は、不勉強で全く知らなかったのだが、日本健康学会や日本ヘルスプロモーション学会など、日本健康教育学会と似た名前の別学会がいくつか存在するとのこと。
こういった競合しているような学会との距離感を、今後どうしていくのかということも率直に議論されていた。
近年、医学界においても学会が乱立し、容易ではないが、少しずつこれらを整理・統合しようとする動きがある。それに伴って、専門医の認定も、各学会で行うのではなく、専門医認定機構で行うことが実際に始まっている。
しかしながら、様々な人の思惑が錯綜する中、これらを現実のものとして実行することは本当に骨の折れる作業だと思う。健康教育学会についても、後々はヘルスプロモーション学会等と前向きな形で合併していくのかもしれない。
一般的に、こういった志が近い学会があらゆる分野で乱立してしまう背景には、時代の変化によって、その分野の中でトピックとなる項目もあれば、注目されにくくなる項目も出てくる。これを機に、新たな学会が設立され、衰退しつつある学会も、消滅・解散するまでには至らず、どうしても乱立傾向となってしまう。
ただ、僕自身思うことは、
こういった学会活動は、かなりボランティア活動に近いところがあり、多くの先生方がサービス残業で長年対応されているところがある。このため、令和の時代に、こういった曖昧な働き方は受け入れ難くなっていくのではないかという懸念がある。
しかも、インターネットやITの発達に伴い、小さな学会程度の情報は、学会に行かなくても得られてしまうようにもなってきた。
従って、ある程度、各分野で大きな枠を作り、様々な情報が得られないと、学会参加へのメリットも感じにくくなってきている。
このため、こういった学会同士の合併作業は、今後はある一定の期間ごとに行われるべきものなのかもしれない。そういった意味でも、やはり様々な人達とのコミュニケーションを取るためのスキルが、強く問われる時代となってきたとも言えるのではないだろうか。