デロンギのエスプレッソマシン③

全くもって生まれた時から不器用な自分としては、通常であれば、店員さんに「コーヒー豆の量もそれに圧をかける力加減も、すべてを毎回自分で絶妙に調整する覚悟無いと手動のマシーンを購入しても使わなくなりますよ」と言われた時点で即諦めていたと思う。

 

 

しかしながら、ただ純粋に毎朝エスプレッソを飲みたいという思いと、実は、あるテレビ番組をたまたま観ていて、エスプレッソを淹れるという大変さを事前に知っていたことで、その店員さんの言葉を自然に受け入れることができた。

 

深夜に放送されているNHK-BSの特集番組を何気なく観ていることが時々あるのだが、半年ほど前に、日本のバリスタが世界チャンピオンになるまでのドキュメンタリー番組を放映していた。日本人初の世界チャンピオンということで、面白そうだなと思って最後まで観てしまった。

 

その番組の中で、とにかくクオリティの高いコーヒーを淹れるために飽くなき探究を続けていく訳だが、基本的には美味しいエスプレッソを淹れるということらしい。そのため、毎日毎日、エスプレッソを何杯も淹れてはそれを試飲し続けている映像が続く。

カフェイン中毒になってもおかしくないといった、ちょっと心配してしまう試飲量だと思う。

 

しかも、どんなコーヒー豆を選択するのか、そしてどの様な淹れ方やパフォーマンスをするのかなど、徹底的に追究し、クオリティを上げていく。

そういった光景をテレビ画面からではあるが、見ていたので、そんなに簡単なものではないのだなということを、はじめから知っておいたのがよかったのかもしれない。

 

そして、そもそもドリップペーパーでコーヒーを淹れても、結局5分くらいはかかる。エスプレッソを淹れるのと、時間的にはさほど変わらない。それであれば、時間的な手間はさほど変わらないなとも思った。

 

実際に購入してみて、ど素人なので、毎日同じ分量で同じ圧をかけて淹れるといったクオリティの高いことは全くできていない。https://barista.delonghi.co.jp/products/ec680m.html

しかも、朝のバタバタしている時に、パンやヨーグルトを食べたてから飲んだりすると、正直なところ、どのくらい日々のエスプレッソの味が異なっているのか、その微妙な違いなど全然分からなくなってしまう。

 

そうは言っても、やはりエスプレッソ・ダブルを飲むと、ガツンと目が覚めた気分になる。

しばらくは、下手くそながらも懲りずに続けてみて、後々慣れてくれば、さらに道具もよりマニアックなものを購入し、そのクオリティの高いと言われるレベルの「淹れ方」に少しずつ挑戦していきたいなとは思う。

 

世の中の人達が、どうしてそこまでコーヒーやエスプレッソに非常にこだわりを持っているのか、正直ちょっと不思議に感じていたところがあったが、近頃は少しだけそういった人達の気持ちが解った気がする。